2009年07月02日

タナリバー・ブラザース 5

タナリバー・ブラザーズを悩ますのは学校の学費だ。

我がントリリ中学は全寮制である。寮といっても床が土で倉庫みたいなところに全員寝て、給食を与えられる。ここで給食といってもマメとトウモロコシをただ煮たゲゼリというものを昼夜と毎日ひたすら食べる。朝はウジという、トウモロコシの粉と牛乳を合わせたスープのみ。

このうな寮制の学校の1年間の学費は2万円。 安いとおもいますか?

1日太陽カンカン照りの下、畑で働くと日給70円しかもらえないケニアの田舎で2万円は高すぎる。日本で肉体労働して日給1万円もらえたとすると、この学費は285万円に相当する。

それでも弱小中学のひとつであるントリリの学費は他中学校と比べて安いほうだった。

学期のはじめに学費を払わなくてはいけないのだが、殆んどの生徒は払えない。払えるのはクラスで1人か2人で、他の生徒は1000円程度もってきて取り合えず学校にいさせてもらう。

しかし、数週間もしないうちにそれらの生徒は全員、学費を集めに家に帰される。

みんな、地元に帰って、親や親類に会う。少しづつだけど、みんなから集められる貴重なお金だ。

当時のケニアでは中学にいけるのは、全体の20%程度。田舎では10%程なので、中学に行くこと自体、その家や地元のHopeなのである。

学費全額には程遠いが、お金を集めて学校に帰るバスにのろうとする生徒、そして見送りにくるおばあちゃん。バスに乗る瞬間に、おばあちゃんは孫の手にお金を握らせる。生徒は泣き崩れる。おばあちゃんは笑いながら泣いてる。

校長がみんなを家に帰してから授業ができるようになるまで最低でも1週間から2週間かかる。しっかりとお金が集まらないと、無情にも学校はまた生徒を家に帰すのだった。

これが繰り返されると、お金のない生徒は学期中の半分は学校にいられないか、中退することになる。
posted by ichiro at 11:02| ニューヨーク ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 協力隊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。